四柱推命の通変星である「印綬」は、日主を生じる五行で陰陽が異なる干を指します。
日主を生み出すエネルギーですが、日主から見ると陰にあたるため、感情が抑えられた理性のある精神活動を表しています。
学問、知識、創造、礼儀、信頼、宗教、寿命などの意味があり、基本的には吉星となります。
冷静沈着でいて、真面目で穏やかな人柄でしょう。
基本的には人間関係のトラブルの心配はないでしょう。
周囲からの信頼が厚く、地位や名誉を得ることができるでしょう。
創造力が豊かなため、画期的な発明や発見をする人もいます。
しかし、印星が大過すると、女性では口うるさくなり、男性では理屈っぽくなって、とっつきにくい人物になってしまうでしょう。
印綬は強い十二運を好み、十二運が帝旺などで強ければ、大きく発展していくでしょう。
反対に、病、死、墓、絶などの弱い十二運では、十分な発展が見込めません。
文学や美術などの芸術の世界で活躍している人は、印綬と強い十二運を持っていることが多いです。
医学方面で研究者として功績を残している人もいます。
命式に印綬と官星がともにあれば、官星の行動力と印星の思考力が揃い、社会的に大きな活躍が期待できるでしょう。
印綬は正財から剋されることを嫌います。
ですので、命式に印綬と正財がある人は、嫁姑の仲に悩まされることが多いです。
命式に印綬と正官があれば、学業面での良い成果が期待できるでしょう。
年干に印綬がある人は、家柄の良い裕福な家庭に生まれるでしょう。
印綬は寿命を表す星でもあります。
印綬がある柱が空亡していれば、身体は丈夫ではなく、親との縁が薄いでしょう。
女性で印綬が大過する場合は、子供運が良くないでしょう。
夫との死別も憂慮されます。
人間関係
印綬は基本的に自分を育ててくれる人物を表します。
【継母・祖父(女性の場合)、目上の人・母親(男性の場合)など】
印綬が喜神となる場合で印綬の行運が巡れば、仕事運と家庭運が上昇する時期となるでしょう。
周囲から人柄を評価され、より信頼が厚くなるでしょう。
今までの努力が実を結び、出世や昇格、試験の合格といった喜び事があるでしょう。
目上の人からの引き立てによって、より良い環境に身を置くことができるでしょう。
精神的に余裕ができ、新たな分野にも着手するでしょう。
女性では堅実な結婚の縁があったり、安定した家庭生活を送ることができるでしょう。
印綬が忌神となる場合で印綬の行運が巡れば、物事が予定通りには進まない時期となるでしょう。
自己中心的になり、人間関係で揉めやすくなります。
また、金銭面での苦労が多い時期となるでしょう。
予定外の出費があったり、あてにしていたお金が入ってこないといったことがあります。
仕事面でも転職や退職を余儀なくされることがあります。
目上の人から睨まれたり迷惑をかけられることもあります。
親が病気になったり、子供に関してトラブルに見舞われることもあるでしょう。