乙と十干の関係

乙と十干の関係

四柱推命における乙と十干の関係について解説します。
日干乙の人が命式の他の天干から受ける影響、日干乙の人と他者との相性占い、日干乙の人の行運などを読む際の参考にしてください。

 

 

 

乙と甲

乙は草花やツルを、甲は大木を表しますので、乙にとって甲はあこがれで頼りになる存在でしょう。
甲は乙を引き上げてくれるので、乙は大いに成長・発展することができるでしょう。
その反面、乙が甲の力を虎の威を借りる狐のように不適切に利用することもあるでしょう。
誰かの力を借りて威張るのは周囲からは疎ましく思われるので、そうはならないように注意しましょう。

乙と乙

乙は乙にとって同類ではありますが、仲間というよりは同じ世界で争うライバルの意味合いの方が強いでしょう。
草花や雑草で例えると、土中の水分や栄養を取り合うライバルで、どちらも大きく成長できないでしょう。
同じものが重なり雑多で面倒な人生になりやすいと言われています。
しかし、乙が喜神であれば美しい花束となり、周囲を癒して美しく充実した生活を送ることができるでしょう。

乙と丙

丙は太陽を表しますので、草花である乙にとって必要不可欠な存在となります。
丙によって乙は成長し、開花し、発展して名声を得られるでしょう。
しかしその反面、真夏のように日差しが強すぎて、水分が足りない場合は、草花は枯れてしまうでしょう。
夏生まれの人で命式に水がないと、健康を悪くしたり落ち着きを失ったりしやすくなるでしょう。

 

乙と丁

丁は松明のような燃える炎ですので、草花である乙の美しさを強調してくれます。
また、乙は丁にとって点火する材料にもなりますので、相互にメリットがある良い関係になるでしょう。
草や木を焼いて、残った草木灰を肥料とする焼畑農業などがまさにあてはまります。
しかし、丁が忌神である場合、草花は燃え尽きて何も残らないでしょう。
特に丁が月令を得るなどして強い場合は、災難に遭わないように気を付けましょう。

乙と戊

戊は広大な硬い土を表しますが、乙の花を飾る花瓶や壺の役割も果たしてくれます。
乙にとって戊は自分を美しく引き立ててくれる存在でしょう。
また、戊土には調整能力があるので、乙をバランスよく整えてくれるでしょう。
一見優し気な乙が、戊の堅さを持った信念によって成功を収めることができるでしょう。
しかし、戊が忌神である場合は、努力が認められるのに時間がかかるでしょう。

乙と己

己は水分を含んだ柔らかい大地ですので、植物である乙にとっては命を育む場となるでしょう。
ほどよく空気の入った根が張りやすい土ですので成長のスピードは早いでしょう。
仕事や結婚など、人生の早い段階で生活の基盤を築くことができるでしょう。
一方、己が忌神の場合は、乙が弱いと芽が出ないまま土に埋没してしまうでしょう。
具体的には己が示す財や異性関係での失敗が考えられます。

 

乙と庚

乙と庚は干合の関係ですので、基本的に相性が良いでしょう。
強い鋼である庚は柔らかい草花である乙に懐柔され、生い茂る乙もまた庚のハサミによって調整されるでしょう。
ハサミによって剪定された枝葉は美しく整うので、庚は乙の美しさを引き出してくれます。
一方、庚が忌神の場合は、鋭い刃である庚によって乙は刈りつくされてしまうでしょう。
仕事、生活、健康の苦労などが心配され、特に女性の場合は男性からの暴力に要注意です。

乙と辛

辛は小さい刃物を表しますが、草花を表す乙にとっては基本的に脅威となります。
仕事や人間関係での苦労があるでしょう。
一方、辛が喜神の場合は、乙の美しさを引き立ててくれるでしょう。
辛は月も意味するので、美しい花である乙を月夜がライトアップし、情緒ある風景となるでしょう。
ロマンチックな恋愛が期待できるでしょう。

乙と壬

壬は広い湖を表し、乙の美しい蓮の花が湖の水面に浮かびます。
壬の水には包容力があり、乙の美しさや優雅さを引き立ててくれます。
育ちの良い人や、ロマンチックな恋愛を経験する人が多いでしょう。
一方、壬が忌神の場合は、激流が美しい花を流し去ってしまうでしょう。
誰かに利用されたり操られる心配があるでしょう。

乙と癸

癸は雨水を表し、草花である乙にとっては生命を吹き込んでくれる存在でしょう。
癸は乙を母のように優しく包み込み、精神を満たしてくれるでしょう。
草花が雨水を吸収して成長するように、知識を大いに吸収して発展していくでしょう。
一方、癸が忌神の場合は、雨水によって水分過多になり草花を腐らせてしまうでしょう。
せっかくの頭脳を悪い方向に使ったり、人に甘えてばかりで、自分を腐らせてしまうでしょう。

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