四柱推命の通変星:正官

四柱推命の通変星:正官

四柱推命の通変星である「正官」は、日主を剋す五行で陰陽が異なる干を指します。
日主を制限するエネルギーで、日主から見ると陰にあたるため、バランスの良い社会感覚を表しています。
真面目、権力、出世、名誉、官位、理性、入学、結婚などの意味があり、基本的には吉星となります。

 

 

目次

 

基本性質

真面目でやさしく、義理人情も厚いので、多くの人から慕われるでしょう。
さっぱりとした性格で、金銭にも執着しません。

 

正義感が強く、品行方正で規則や約束をしっかり守るので、周囲からの信頼は厚いでしょう。
細心の注意を払って物事に取り組むため、失敗は少ないでしょう。

 

ややプライドが高い面がありますが、社会的なバランス感覚に優れています。
周囲との協調も官僚的な上手さを持っています。

 

サラリーマンや公務員などの務め人に適性があり、組織の中での立身出世が望めます。
創造力を要する仕事にはあまり向いていません。

 

正官は命式にはただ一つあることが望ましいとされています。
正官が剋する傷官とともにある場合は、仕事や相続における障害や、女性の場合は夫の健康悪化が暗示されます。

 

命式に剋されていない正官と正財がある場合は、財官双美となり貴命となります。
正官が偏官とともにある場合は官殺混雑となり、偏官の凶意に引っ張られるでしょう。

 

年柱に正官と正財があり財官双美となっていれば、裕福で恵まれた家庭で育ち、生涯苦労なく過ごすことができるでしょう。
反対に、年柱に正官と偏官があり官殺混雑となっていれば、生涯通して苦労は多くなるでしょう。

 

官星が大過する場合は、社会面や恋愛面(女性の場合)など、さまざまな問題を引き起こすでしょう。
大過による凶意を抑えるには、食神・印綬・偏印や、官星と干合する星が必要となります。

 

人間関係
正官は基本的に自分を制限する人物を表します。
【上司、目上の人、先輩、子供(男性の場合)、夫・男(女性の場合)など】

 

行運

正官が喜神となる場合で正官の行運が巡れば、社会生活における成功が期待できるでしょう。
仕事において出世や昇進をしたり、学業において試験に合格したりするでしょう。

 

社会的な地位や信用が高まり、引き立て運にも恵まれるでしょう。
向上心も高まり、自分の限界まで力を出し切って物事に取り組むでしょう。
本領を発揮できる時期であり、自ずと結果もついてくるでしょう。

 

金運も良好で経済的に安定するでしょう。
女性の場合は、恋愛運が高まる時期で、この時期に結婚する人も多いです。

 

正官が忌神となる場合で正官の行運が巡れば、社会的な信用を損ないかねない時期となります。
仕事などの社会生活においてとりかえしのつかないミスをしてしまうかもしれません。

 

努力が空回り、成果がでにくい時期でもあります。
精神的にも落ち込みやすく、ストレスから体調を悪化させやすいでしょう。

 

女性の場合は、恋愛関係や夫婦関係における波乱や別離が暗示されます。
恋人や夫の浮気に苦しめられやすいです。