四柱推命の通変星である「正財」は、日主が剋す五行で陰陽が異なる干を指します。
日主が支配し管理するエネルギーですが、日主から見ると陰にあたるため、流通しない安定的な財産を表しています。
資産、名誉、信用、安定、繁栄、良縁、父親、妻などの意味があり、基本的には吉星となります。
冒険をしない堅実な人柄で、稼いだお金はしっかりと貯金するでしょう。
優しく真面目ですが、几帳面でやや消極的なところもあります。
駆け引きは上手で、相手から良い条件を引き出すことに長けているでしょう。
特に女性はぬかりのない倹約家で貯蓄が得意でしょう。
正財は強い十二運(長生、冠帯、建禄、帝旺)を喜び、それらとともにある場合は財運の発展が大いに期待できます。
弱い十二運(沐浴、衰、死、墓、絶)とともにある場合は、金銭の損失やトラブルに巻き込まれかねません。
命式で、比劫星(特に劫財)とともにあれば正財は剋されるため、金銭に関する苦労や、妻の不調が暗示されます。
食神や傷官とともにあって、五行のバランスが良い場合は、財に恵まれるでしょう。
年柱に正財と正官がある場合は、裕福な家に生まれ子供時代は恵まれるでしょう。
時柱に正財と正官がある場合は、子供運が良く晩年の生活に恵まれるでしょう。
同じ柱に正財と印綬がある場合は、仕事における障害が心配されます。
女性において、正財と正官または印綬がともにある場合は、仕事と家庭が両立できるでしょう。
しかし、地支に正財と印綬が並ぶ場合は、夫の実家との付き合いに支障が出るでしょう。
偏財と同様に、日主が弱く財星が大過する場合は財多身弱となり、かえって財運には恵まれず、人間関係でも苦労するでしょう。
人間関係
正財は基本的に自分が利用・管理する人物を表します。
【目上の人、父親(女性の場合)、妻(男性の場合)など】
正財が喜神となる場合で正財の行運が巡れば、仕事面で今までの努力が報われるでしょう。
出世や独立が期待でき、周囲からの信頼がより一層厚くなるでしょう。
目上の人間からの支援が期待できる時期なので、常日頃の人付き合いは大切にしましょう。
良い不動産に出会ったり、不動産購入にあたって親から援助を受けたりすることもあるでしょう。
男性の場合は、恋愛面で素敵な出会いや進展があったり、家庭が円満に落ち着くでしょう。
この時期に結婚する男性も多いです。
正財が忌神となる場合で正財の行運が巡れば、金銭面での苦労が絶えないでしょう。
また、今まで築き上げた信用や信頼に傷がつきかねません。
頼りになる人がおらず、外からのトラブルに振り回されがちになるでしょう。
身体が弱りやすい時期なので、病気にかかったり、事故やトラブルに巻き込まれやすくなります。
男性の場合は、家庭内が不和になったり、妻が病気になることもあります。
浮気や不倫が発覚して大きなトラブルになることもあるでしょう。