四柱推命の通変星である「傷官」は、日主が生じる五行で陰陽が異なる干を指します。
日主から生み出されるエネルギーですが、日主から見ると陰にあたるため、間接的に受け継ぐものを表しています。
感情、精神、闘争、破壊、事故、怪我などの意味があります。
文字通り官星を傷つけるはたらきがあり、基本的には凶星となります。
感性が鋭く、相手の気持ちを即座に読み取ることができるでしょう。
霊感を持っている人もいます。
感情の起伏が激しくプライドが高いため、プライドを傷つけられると強く憤るでしょう。
特に女性の方が顕著にプライドが高く、嫉妬心も強いです。
気は強いですが、精神的には打たれ弱い方でしょう。
美男美女が多いと言われていますが、性格はドライな人が多いでしょう。
頭の回転が早く、知性に優れているでしょう。
興味のあることはとことん追究し、その道の専門家になるでしょう。
技術職や専門職に適性があります。
協調性があまりないため、チームワークを要する集団生活には馴染みにくいでしょう。
仕事面でも、会社勤めより自営業者や経営者の方が向いているでしょう。
女性の場合は、傷官は夫を表す正官を剋するため、夫を攻撃してしまい、夫婦仲がなかなか安定しないでしょう。
また、仕事や社会活動に生きて結婚しない女性も珍しくありません。
男性の場合は、上司との人間関係や出世競争など仕事面での障害が暗示されます。
また、相続もスムーズに運びにくいでしょう。
命式において傷官が多いと、事故や病気に遭いやすいでしょう。
特に行運で傷官が大過する場合は、細心の注意を払いましょう。
また、命式の年干に傷官がある人は、実家を継がないと言われています。
命式に、剋する印星があるか、洩らす財星があるか、傷官と干合する星があれば、上述の傷官の凶意は薄くなります。
人間関係
傷官は基本的には食神と同じで、自分が育てる人物を表します。
【目下の人間、学生、子供(女性の場合)など】
傷官が喜神となる場合で傷官の行運が巡れば、今までの努力が結果となって表れる時でしょう。
会社での出世や事業の成功、社会的地位の向上などが期待できます。
仕事運に伴い財運も向上し、収入が増えるでしょう。
精神が研ぎ澄まされ、専門分野を極めるのに最適な時期となります。
しかし、良い結果に浮かれて自己研鑽を怠れば、良い運気は長続きしないでしょう。
また、恋愛関係でも良い発展の暗示があります。
女性の場合は妊娠・出産しやすい時期となります。
傷官が忌神となる場合で傷官の行運が巡れば、悩みを抱えやすくなったり、神経が過敏になりやすい時期となるでしょう。
健康面でも体力が低下し、病気にかかりやすくなります。
今までは問題とならなかった好ましくないことが明るみに出て、制裁を受けることもあります。
職場においては上司との関係が悪化し、不利な立場になるかもしれません。
家庭内では喧嘩が増え、子供がいる人は子供のことで悩みやすくなります。
女性の場合は、恋愛関係や夫婦関係において別れの道を辿る人もいるでしょう。