癸と十干の関係

癸と十干の関係

四柱推命における癸と十干の関係について解説します。
日干癸の人が命式の他の天干から受ける影響、日干癸の人と他者との相性占い、日干癸の人の行運などを読む際の参考にしてください。

 

 

 

癸と甲

癸の雨水によって甲の大樹はぐんぐん成長するため、癸は甲を育てる存在となるでしょう。
この組み合わせがある人は、誰かのためや社会のために自分の力を存分に発揮することができるでしょう。
繊細な感性を持ちつつも、大きな目標を掲げて妥協することなく一生懸命に取り組むでしょう。
しかし、甲が忌神となる場合は、雨の恵みが足りないほどの雑木林を抱えて困窮するでしょう。
エネルギー不足によって仕事面でも健康面でも支障が出るでしょう。
周囲の期待や自分自身が掲げた目標が重荷になることがあるので、そういった場合は潔く諦めるとよいでしょう。

癸と乙

癸の雨水によって乙は美しい草花を茂らすので、癸は乙を育てる存在となるでしょう。
少しの雨水でも美しい花を咲かせて実を結ぶことができるため、効率的に財を生じる嬉しい組み合わせでもあります。
小さな努力によって大きな成果を出すことができるでしょう。
また道徳心やボランティア精神があり、人格や才能が広く世間に認められるでしょう。
しかし、乙が忌神となる場合は、草花が少なすぎる雨水を奪い合う状態となるでしょう。
行動が裏目に出やすかったり、健康を損ないやすいでしょう。

癸と丙

丙は太陽を、癸は雨を表すので、天候としては矛盾のある組み合わせになりますが、暗い雨雲を太陽が照らしてくれると明るくなるので、癸にとって丙はありがたい存在でしょう。
特に冬生まれの癸は暖めてくれる太陽の丙を非常に重宝します。
繊細な感性を持ちつつも、仕事運、財運、対人運に恵まれるでしょう。
しかし、丙が忌神となる場合は、強すぎる太陽の日差しによって雨水はたちまち蒸発してしまうでしょう。
稼いでも自由になるお金がなかったり、仕事や人間関係で苦労があるでしょう。
男性の場合は恋愛運や結婚運も良くないでしょう。

 

癸と丁

人工の炎である丁は雨水である癸によって消火されます。
逆に、人工の炎が非常に強ければ雨水の方が蒸発させられます。
したがって両者の相性は基本的には良くないでしょう。
お金や仕事、人間関係(男性の場合は妻や恋人も)などを軽んじることでしっぺ返しに合いかねないでしょう。
しかし、丁が喜神となる場合は、雨水を沸かしてお茶を飲むかのごとく有意義な時を生み出すでしょう。
周囲の人から支えられ、特に男性は内助の功を得られるでしょう。

癸と戊

戊は硬い大地を表すので、雨水である癸は大地を潤す天からの恵みとなります。
忍耐力や集中力に優れ、社会のためや他人のために立派に働くでしょう。
癸と戊は干合の関係でもあるため、戊が喜神となる場合は生涯活躍することができ、女性の場合は玉の輿も夢ではないでしょう。
しかし、戊が忌神となる場合は、干合なだけに生涯苦労があるでしょう。
気が弱かったり、家族に悩まされたり、健康問題があったりして、仕事になかなか専念できないでしょう。
女性の場合は夫や恋人に苦しめられ、子供にも学校生活で苦労があるでしょう。

癸と己

己は湿った柔らかい土なので、癸の雨水が加わると泥になってしまいます。
基本的には相性は良くないでしょう。
自分の力ではどうにもならないような災いに遭いかねません。
仕事運、家庭運、対人運、女性の場合は異性運も、全般的に期待できないでしょう。
しかし、己が喜神となる場合は、土は適量の雨水によって潤い、畑として機能するでしょう。
畑から多くの命が生み出されるように、泥臭い努力はやがて実を結ぶでしょう。

 

癸と庚

癸と庚は金生水の関係ですが、癸は雨水でエネルギーが弱く逆に庚は鋼でエネルギ―が強くて両者に差があるため、あまり生じることができないでしょう。
通常の保護を得ることができず、プライドだけが高くなり、人間関係に不和が生じやすくなるでしょう。
せっかくの印綬の賢さも悪知恵として表れかねません。
一方で、庚が喜神となる場合は、庚の大胆な行動力と癸の繊細な感性によって社会で活躍することができるでしょう。
自分の信念を貫き通して自ら道を切り開くでしょう。
目上の人からの引き立て運にも恵まれるでしょう。

癸と辛

辛は繊細な金属や宝玉なので水である癸をあまり生じません。
辛は自身を飾ることには興味がありますが、子供である癸に対しては無関心で、頼りにならない存在でしょう。
逆に癸が辛に干渉する一面があり、神経質な子供が母親を巻き込んでいくかのようでしょう。
努力してもなかなか成果が出ず、周囲に認めてもらえないことが多いでしょう。
しかし、辛が喜神となる場合は、美しさや賢さのある母親が子供を立派に育て上げるでしょう。
辛は品性やセンスも良いので、癸の優れた才能を引き出してくれるでしょう。

癸と壬

壬は海や川、癸は雨水を表すので、癸が壬を増やすことはあってもその逆はありません。
壬は一応五行は同じ仲間ではありますが、マイペースで我が強く、頼りにはならない相手でしょう。
自己主張の強い家族や友人みたいなもので、癸としては顔色をうかがって生活しないといけないでしょう。
しかし、壬が喜神となる場合は、大量の雨水を受け止める川や湖となり、その存在の大きさに助けられるでしょう。
壬の持つ人脈や手腕によって癸は多くの利益を享受するでしょう。
冬生まれの癸の場合は、生涯自分の好きなことに注力できるでしょう。

癸と癸

癸は雨や雪を表し、同じ癸が加わればそのエネルギーはより強大なものになるでしょう。
複数集まることで、癸特有の弱さや繊細さがカバーされるでしょう。
しんしんと降り続ける雪は神秘的で美しく、掴みどころのない魅力がある人が多いでしょう。
しかし、癸が忌神となる場合は、連日の雨や雪によって体は冷え切って支障が出てくるでしょう。
ネガティブ思考になったり、神経過敏でノイローゼになりやすくなるでしょう。
悪い意味で霊感も強くなるでしょう。